こんばんは。つばめです。
本日は不勉強かつ経済ニュースを日常的に見ていない人間が日本株に手を出してしまった失敗談を公開します。
- 業績も見ず、株主優待目当てで日本株を買う
- 業績も見ず、自分の好きな企業を応援したい!と感情論ありきで日本株を買う
どれだけ損したか先に結論に触れると100万円が90万円に元本割れして撤退です。
先輩方からしたら「なんだ。10万円(10%)か。」と思う程度でしょうが、手取りが20万円切っていた当時の私には大金なので潔く元本割れを受け入れ撤退致しました。
本記事を詳細に始める前に先に注意です。
そもそも日本株投資に興味を持ったきっかけ
当時TVっ子だった私は、お昼のワイドショーで今株式投資が熱い!というようなインタビューをよく目にしており、興味を持ちました。
リーマンショックで手持ちの株評価額が1/3に。それ以降、株主優待をメインに置いた株式投資を始めた。株主優待が廃止になることはあまりないから株価が下がっても心穏やかです。
株で損したくないなら株主優待がもらえる権利日に株を購入して翌日すぐ売却な自分は勝ち組!
またそのようなインタビューの最後は決まって「株式市場は今熱く右肩あがりだから初心者でも損しずらい!」とキャッチコピー。
それを見た単純な私はこう思いました。
物やサービスを買うだけでなくて株を購入することで起業を応援、見返りで配当金や株主優待がもらえるって素敵な関係だな。
お花畑にもほどがある。
どの日本株を購入したのか
当時1株から買えるSBIネオモバイル証券やLINE証券がなかったので予算100万円で以下4つの日本株を購入しました。
- 某一眼レフカメラ企業
- 某一眼レフカメラにレンズを供給しているレンズメーカー
- 某五大商社の1つ
- 日経平均レバレッジ
当時の私の恐ろしい選考基準です。
日本株での失敗、初心者狩りの洗礼
4つの株を購入した翌週に初心者狩りの洗礼を受けました。
いきなり大きな動きで警鐘を鳴らしたのは、某一眼レフカメラ企業と日経平均レバレッジ。
当時、コロナほどではなかったですがオイルショックのようなものがあり、買った翌週に100円ほど株価が下がりました。
最初は「まぁそんな簡単に儲けないだろう。少し様子みよう。」と思いました。
でもここでふと気づくわけです。
あれ?今日ニュースで日経平均1.5万円付近って言っていたのに、なぜ私の持っている日経平均は2万円前後なんだろう?私だけビギナーズラック画面?
そして気づいた。
自分の日経平均の後ろに「レバレッジ」という単語が付いていることを。
レバレッジ(Leverage)とは「てこの原理」という意味ですが、金融業界でレバレッジといった場合には、借り入れを利用することで、自己資金のリターン(収益)を高める効果が期待できることを指します。(中略)レバレッジを効かせるということは、大きなリターンが狙える半面、リスクも大きくなりますので、十分な資産管理が求められます。
SMBC日興証券 2021年6月25日参照
か、借り入れ??
え、借金してこの株買っていて、儲けているときはいいけど今損に向かっているから通常の倍損していること??
これは当時数字オンチの私でも「初心者が手を出してはいけないものに手を出した。」と判断し、これ以上元本割れが進まないようにすぐ売却(損切り)しました。
この時点で損失は、元本2割減。
ん?自己資金のリターンが増えるということは、たとえ下がっても、そこから株価が2倍戻ってくれば大儲けになるんじゃない?
違うのです。
金融庁も2021年6月に注意喚起の声明を出しています。
下の図でもわかるように2倍下がったら、そこから2倍上がってプラマイ相殺にはなりません。
しかし、日次ではなく2日以上の運用期間で見た場合には、以下の例に示すとおり、当該 ETF 等の価格は、参照する指数・指標の価格のレバレッジ倍にならない可能性があることに注意が必要です(一部中略)。
[レバレッジ型・インバース型 ETF 等への投資にあたってご注意ください] 、金融庁、2021年8月2日参照
このため、レバレッジ型・インバース型 ETF 等は主に短期売買により利益を得ることを目的とした商品であり、投資経験が少ない個人投資家の方が中・長期の資産形成を目的としてレバレッジ型・インバース型 ETF 等を投資対象とする場合には十分な注意が必要です。
公式金融庁 レバレッジ型・インバース型 ETF 等への投資にあたってご注意ください
その後も、ちょっとしたショックがあっても某一眼レフのカメラは持ち続けました。
ファンだし、オリンピックが決まれば報道機関用にプロ機種投入するだろうからそれで株価今は下がっているけどあがるだろう!と。
なにも財務諸表を当時は見ていませんでした。今の私なら絶対そんなことしません。
いかにお花畑だったか書いててトホホです。
日本株に投資して半年ほどの失敗結果
そしてどんどん投資した日本株の株価が下がり、ヤキモキ。
その半年の間に配当金を出してくれる企業もありましたが、たった1単元株だったこと、また高配当株を選定しなかったので、配当金は千円以下でした。
某一眼レフカメラ企業はオリンピックも決まり、プロ仕様のカメラも発表しました。
当時素人だった私は、きっと業績に寄与するので株価はあがると考えていました。
しかし現実は、オリンピックが東京になった時点ですでにプロ仕様のカメラは発売されるのは予期できるので、すでに株価に織り込み済です。
そのため株価は上昇するどころかずっと下降トレンドで株価浮上気配はありませんでした。
サードパーティレンズメーカーと某五大商社の1社については、購入直後のプチショックによる株価下落から半年かかってやっと購入価格まで戻ってきてくれました。
「もうあんな思いはしたくない。」とプラマイゼロになったタイミングで保持していた日本株を全て売却しました。
今振り返ればどの企業も当時の株価チャートの天井で購入し、高値つかみをしていました。
5年前購入した日本株の現在
さて、このブログ記事を書いて公開するにあたり、今の株価はどうなのかなと改めてチェックしてみたところ、こんな感じでした。
企業名 | 当時購入価格比 株価上/下降率 |
某一眼レフカメラ企業 | 6割へ下落 |
上記にも供給しているサードパーティレンズメーカー | 9割へ下落 |
某五大商社の1社 | 1.5倍上昇 |
日経平均レバレッジ | 測定不能 |
今振り返ると「五大商社だけでも狼狽売りせず持っておけばよかったな。」と思わなくもないですが、今の私の投資ルールだと買う基準を満たさないので買いません。
関連五大商社の中で三菱商事が高配当株投資に向いている理由4選
関連マイ投資ルールの作り方
こんばんは。つばめです。
以前、ノー勉で日本株に投資をし、10%の元本割れをした私の体験記を書きました。
関連日本株で失敗した話
本日はそこから得た教訓3選を書こうと思います。
今現在、つばめは財務系部署に所属しており数字が理解できるようになりました。
また米株も含めると投資歴5年で昨今の株高の恩恵を受け影響もあり、資産は元本の1.5倍に増やすことができています。
日本株失敗から得た教訓
よくTwitterでも見ますが、その企業を応援したいから株を投資し、株価とともに伸びてほしい。これは難しいです。
米株と比較してやはり日本株は弱いところだと思います。
【教訓1】その企業が好きというだけで株を買ってはいけない
その企業のスローガンが好きだから。その企業の製品が好きだから。と推しに投資するように日本株に投資すると、私のように投資金額10%減とか普通に起こります。
製品力と株価をあげる・配当金を株主に還元する経営のうまさは全く別物です。
その企業を応援したいのであれば、その企業が販売している製品を買う。でも十分応援できています。
ただ中古品を購入すると中古品業者が儲けるだけで、その製品を販売している企業にお金が入りません。
そのため、私は欲しい商品はちゃんと販売元の企業から新品を買うようにしています。
【教訓2】株はまず少額投資。その前に自分の撤退ラインは決める。
少額投資は意味はない。という方もいらっしゃいますが、私はあると思います。
自分がどんな相場でどんな反応するかは事前にシュミレーションアプリ等を使用して分かっているつもりかもしれません。
ですが、実際に自分が苦労して稼いだお金を市場投入した後でシュミレーション通り自分の心が反応するでしょうか。
もっとも怖いのは、知識・理論武装し潤沢な投資資金があるのを見越した初心者狩りの方々たちの鴨になり、それが見抜けなかった時の自分。
株ゲーム等シュミレーション上では、●●ショックがあっても動じなかったのに、いざ目の前で証券口座の残高がみるみる下がっているのを見て冷静さを失い、感情的に狼狽売りしてしまう自分です。
どれくらい株価が下がったときに、自分がどのような反応をするのかを知るためにも、まずは自分が3か月以内に確実に稼げる金額内で行った方がいいと思います。
私が初めて日本株投資をした時の当時とは違い、今はSBIネオモバイル証券などで100株未満でも日本株が購入できます。
そちらを活用し、自分がリカバリーできる金額範囲でスタートし、●●ショックを経て慣れてきたら、株式投資に回す資本金額、比率を上げていけばよいでしょう。
今の私はプロ運用の投資信託とETF除く、個別株については購入時価格より2割減になったら、どのような事情があろうともナンピン買い(追加投資)せず損切りすると決めています。
でも自分で売却する手続きをするとなると、「でもでもだって。」と感情むき出しの自分がささやくのは過去の経験上分かっています。
そうならないように購入金額の2割減した金額を売値で設定しています。
自動売却するよう事前に設定することで自分の大事な資産が半減などにならないようセーフティネットを自分で張る。
その企業の株が欲しければ、またその下がった株価で買えばより多くの株数を保有することができますので長期目線で見ればいいのかと思います。
もったいないですけどね。
関連マイ投資ルールの作り方
【教訓3】日本株は一定の値幅で乱降下。下がったときに買うのが吉。
もちろん全ての日本株にはもちろんあてはまりませんし、一部の株は昨今の株高でセオリー通りには行っていませんが
日本株って米国優良企業とは異なり非連続的な右肩あがりではなく、一定の値幅で動いていることが多いです(例:1.000~1,500円等)
なのでちょっとした米国要人の発言であっさり前日比5%の株価が急降下します。
米株でディフェンシブ株で有名なP&G(ティッカーPG)、コカ・コーラ(ティッカーKO)ならば日々ジリジリ下がる。という感じなのにです。
一部で日本株はカナリア(ガス採掘するときに穴の中に鳥かごにいれたカナリアを入れていき、ガスを検知したら騒ぐ修正がある)と言われているゆえんです。
株価が5円上がっただけで売る!株主優待権利がもらえる日に購入、翌日売却のヒットアンドランで損なし!
時々インフルエンサーや、雑誌のインタビュー受ける人の中に上記のようなことを言う方がときどきいらっしゃいますが、完全にデイトレードです。
上記のやり方で儲けるのは胴元の証券会社、発信したインフルエンサー、熟練のデイトレーダーだけです(経験談)。
初心者は踏み込んではいけない領域だと身をもって実感しています。
【結論】日本株から得た教訓3選。日本株はあくまでスパイス
私が日本株に投資して得た教訓はこちら3点です。
- その企業が好きというだけで株を買ってはいけない。
- 株はまず少額投資。その前に自分の撤退ラインは決める。
- 日本株は一定の幅で乱降下する。下のラインで購入する。
私の場合は、王道ではありますが連続増配の米株と高配当ETFを中心にポートフォリオを組み、リスク分散で日本株。
毎月の積立NISAはSBIーV・S&P500インデックス(VOOの投資信託)と、定期買い付けで楽天・全世界株式インデックス・ファンドを購入し、国、通貨のリスク分散を図っています。
5年後にはリタイア、大金持ちになれる手法ではないですが、市場撤退という致命的な失敗を減らしつつ資産増額を狙いたいのでこの方針でいきます。
日本株失敗を経て、現在の投資先
日本株の失敗を経て、様々な書籍を読み、その企業の財務諸表を読むようになったので納得の上、米株で配当王と言われている複数の個別株とETFを購入し、放置していました。
今、5年ほど経って経年による増配と複利の威力を実感し始め、またそれらの株価自身も右肩あがりで大分含み益があります。
その含み益が大きくなったので、今年になって主目的が配当金ではあるけれども利益がトントン。
米株、日本株のお互いのリスクを互いに軽減しあえればいいなと思い、日本株市場に再び参戦する運びになりました。
40歳までは貯金を少しずつ株式、債券に移動して50:50になればいいと思っています。
過信はいけませんが、米株の未実現売却益が結構あるおかげで日本株がちょっと派手に動いてもオドオドして損切りの時期か!?と1時間毎にチャートをチェック、ということはしなくなりました。